はじめ
受験シーズンになりましたね。
中学受験をする意識が年々高くなってる中で、受験の方法は、学校の特色や方針に合わせ多種多様なものになってきました。
各学校により入試の方法が異なり、学校によっては筆記試験がなくプレゼンや面接で合否を判定するところもあります。
中学受験をするにはまず情報です。ネットで調べるだけでも情報がありすぎて調べると余計に不安になってしまいます。
そのような中で中学受験と言えば、「○○塾!」と聞いてしまうと、そこに行かせないと合格できないのでは、置いてきぼりになってしまうのではと思ってしまいませんか?
・中学受験をさせるにはいくらかかるのだろう?
・いつから取り掛かればいいのだろう?
・どのくらい勉強時間が必要なのだろう?
・周りはどうしているのだろう?
と不安ばかりが募ってきてしまいます。
私が中学受験をする子どもたちと関わった中で、一番精神的に負担を抱えていたのは、本人以上に保護者の方でした。
体調を崩したり、やつれてしまった保護者の方をたくさん見てきました。
それだけに、公立高校に通わせたくないから中学受験をするだけ、受けるところはどこでもいいという甘い考えでは合格することは厳しいと思ってください。
ここまでを読み、中学受験をさせることはやめようと思ってしまいましたか?
大丈夫です。何を目指して中学受験をするのかを明確にすれば、周りがサポートをしてくれる環境はあります。
中学受験の現状
2023年の首都圏の私立・国立中学校の受験者数総数は、
今、中学受験をする人がどのくらいいるかご存知でしょうか。
過去最多の52,600名と推定されています。2024年度以降はさらに増えると予測されます。
地域に偏りはありますが、小学6年生のおよそ5.6人に1人が中学受験をしているのです。
※引用先:首都圏模試センター https://www.syutoken-mosi.co.jp/common/pdf/nyushi_joho/nyushi_yoko_kekka/2023kekka_ichiran.pdf
受験者数が増えただけではなく、受験倍率も、2次募集、3次募集または特殊なコースがあるところの倍率は、50倍近くになった学校もあります。
でも第1志望校と考えられる学校の倍率は2倍前後ではあります。
この数字を見て、中学受験をしたいけれど競争についていけるのか、合格できるのかと不安が募ってしまいますね。
そこで、「なぜ中学受験をさせたいのですか?」です。
保護者の方が中学受験をした頃と様相はかなり変わりました。中学入試に向けてとにかく勉強をする!といった時代は終わったのです。
いわゆる御三家や難関校受験に関しては、ひたすら勉強!という流れは変わっていませんが、中堅校以下の受験に関しては、入試方法は学校により個性がでてきています。
本人が6年間(中・高)笑顔で通える学校を見つけてください。
そのためには、お子様が学校生活で何をやりたいのかに耳を傾けてあげてください。
そしてネットで調べたり、評判を聞くだけではなく、実際に学校説明会や文化祭、体育祭など学校に足を運んでください。
私が今勤めている学校では、高校を途中でやめてしまい転学する子がたくさんいます。学校名だけ見ると、この学校に入るためにどれだけ勉強したのか!と思う所をやめてしまう子もたくさんいます。
どこの学校を受験するのか、まずそこを決めた上で塾選びをしていく必要があります。
塾選びをするには
保護者のみなさま
・どうして中学受験をお子さまにさせるのですか
・中学受験(入学金、初年度の学費含め)にどのくらいの予算をかけることができますか
・中学受験をするお子さまのサポート(ここでは勉強に関して)はどのくらい時間を費やすことができますか
それを考えた上で、どのような塾に通わせるのが良いか変わってきます。
◆ 集団塾
・ 御三家・難関校を受験する向けの塾
・ 中堅校以下を受験する向けの塾
💡ポイント
・どのレベルの学校に向けた教材を使う塾なのか
・宿題の量、宿題の難易度はどのくらいか(一人で解ける内容か)
・自習室はあるのか
・先生への質問や相談はできるのか、またできる場合はどのタイミングでできるのか(授業後か別の時間か、LINEなどのツールでいつでもできるのかなど)
・担任の先生以外からのサポートはあるのか
塾がどこまでやってくれるのかで、やってくれない部分を保護者はフォローをしたり、他の塾との併用をしたりすることが必要な場合がでてきます。
◆ 個別学習塾・オンライン塾
個別学習塾にはいくつかのパターンがあります。
- マンツーマン指導
- 1対2~1対3
- 1対3以上
オンライン塾
オンライン授業も種類がいくつかあります。
- マンツーマン指導(対話型授業)
- 何度でも視聴できる形で事前に録画した映像を使う映像授業指導
- 何人かで学習をするオンライン自習室
- 学習アプリを使う授業
中学受験で必要なことは、その子に合った情報と指導です。個々の性格、個々の苦手なところ、得意なところ、勉強方法は一律ではありません。
一人一人に合わせた授業をしていけるのが個別指導塾やオンライン授業の強みです。
しかし個々に合わせた授業の進度になるため、進捗管理が重要となります。その部分を塾がどこまでやってくれるのかにより、保護者が管理をしなければなりません。場合によっては入試までに範囲が終わらといったことも生じてしまいます。
また競争がないため、受験意識の刺激がなかったり、自分のレベルの位置が不明瞭になりやすいです。
本番の入試は集団で受けるため入試環境に慣れず、自分のペースで本番の試験に取り組めず実力が出し切れないというケースもあります。
◆ 家庭教師
個人の家庭教師でなければ、個別指導塾と大きく変わるところはなく、自分が行くか先生に来てもらえるかになります。
強みとしては、家庭で授業を実施するため、同じ環境での勉強になるため日々の勉強の習慣づけに導きやすくなります。
塾よりも先生との距離感が近いため、先生選びには慎重になる必要があります。
💡先生選びのポイント
先生は常識があるか、信頼がおけるか
- 先生は常識があるか、信頼がおけるか
- 目的や目標と指導方針にずれはないか
- お子様との相性は保護者の方から見て合っているか
- お子様が先生に甘えそう、依存しそうということがない
(目的は学習なので仲良しになりすぎてしまうのは成績向上に弊害になる場合もあります)
個別指導塾の場合も家庭教師の場合も、先生の経歴も気にしてみてください。高学歴であればいいのではなく、中学受験を経験しているかが重要視されます。中学受験の勉強法やメンタル面は経験した人が一番わかっています。中学受験生を何人も教えてきたという経験でもいいです。
まとめ
今は学校の在り方が随分変わってきたと感じます。
中学受験は「勉強!」というイメージが強かったですが、今は違いますね。
お子さまのより良い成長のために中学受験をするという選択ができるようになっています。
どのような学校を受験させるかに合わせて、塾選びをしていくことをお勧めします。
また塾に通う場合は、塾と家との往復時間なども考え、家で勉強をする時間がだけではなく、食事の時間や睡眠時間が削れてしまうことのないように配慮しましょう。
何よりも「健康第一!」です。
お子さまだけではなく、保護者の方もみんながベストの体調で入試を迎えることができるかが、合格への一番の近道です。